プレミアムネロリウォーター

ネロリウォーターとは、ビターオレンジ（Citrus aurantium）の花から水蒸気蒸留によって精油とともに抽出される芳香蒸留水です。
甘く美しい香りを放つ白い花は、フレッシュな開花したてのものだけを選別してプレミアムネロリウォーターの蒸留に使用しています。

イランの古都・シーラーズで無農薬栽培されたビターオレンジの花をミネラル豊富な山の天然水で蒸し、立ち昇る水蒸気を冷却して一滴一滴集めた自然の恵みのエッセンス。
古来よりスキンケアや飲用、料理にも使われ、様々な美容、健康効果が報告されています。
ネロリの花を採取するのは樹齢20年以上の木のみ。開花時期も1週間程と大変短く、蒸留にたくさんの花が必要なため、世界的にネロリはダマスクローズと並ぶ高値で取引されています。
モロッコやイタリアなど数あるネロリ産地の中でも無農薬栽培と伝統的製法にこだわったシーラーズ産のネロリウォーターは希少性が高く、その奥深い高貴な香りはアラブやヨーロッパの富裕層を魅了し続けています。

ストレス過多の現代社会。日常的な心と身体のケアで、QOL（クオリティーオブライフ：生活の質）を向上させていきたいものですね。近年は、できるだけ薬に頼らず、自然な方法でケアをしたいという意向で、フィトテラピー（植物療法）を取り入れている方も増えてきています。
そのフィトテラピーのひとつである「イドラテラピー」は、植物を水蒸気蒸留した芳香蒸留水（ハーブウォーターとも呼ばれます）を飲用したり、肌や頭皮のケアに使う療法で、１０世紀にイラン人の医師イブンスィーナーによって蒸留法が確立されてから、北アフリカやヨーロッパにも広がりました。
代表格はローズウォーターですが、ネロリウォーターやラベンダーウォーター、カモミールウォーターなど、様々な植物を蒸留したものがあります。
２０世紀以降、主に精油を使用するアロマテラピーの広がりと、芳香蒸留水を飲む文化が無いことから、日本ではほとんど知られていないイドラテラピーですが、インナーケアの観点からそのメリットをご紹介します。

芳香成分の効果を得ることができる

芳香蒸留水は、ハーブや果物を水に漬け込んだアロマウォーターとは違います。
蒸留によって植物の芳香成分を引き出したエッセンスなので、香りや風味以外にも心身に効果的な成分が凝縮、含有されています。

消化器系に優しい

そもそも日本で精油を飲むことは禁止されていますが、芳香蒸留水は精油と同じ工程で製造されて微量の精油成分を含むものの、ほとんどが水溶性の芳香成分であるため、きちんと管理されているものであれば飲用しても問題ありません。
喉や胃、腸などの消化器の表面は、肌と繋がっている表皮です。刺激の強いアルコールやカフェイン、添加物で荒れてしまい、栄養成分を吸収する力が弱まっている可能性があります。蒸留水で体内を洗うイメージで、１日数回芳香蒸留水を飲んでみましょう。
また、添加物が一切ない水溶性の液体なので、消化やデトックスで内臓に負担をかけることもありません。

体臭ケアにも

飲用した芳香蒸留水の芳香成分は、腸から吸収され、血液に入り全身に行き渡り、汗腺から出ることが確認されています。
飲み続けることで、汗などの気になる臭いが芳香成分によって緩和され、ふんわりとお気に入りの植物の香りを全身に纏うことができます。

敏感肌や髪など全身に使える

芳香蒸留水は飲用の他にもスキンケアとして使用する事ができます。
化粧水代わりに、頭皮のマッサージに、髪のアウトバスのトリートメントとして、ボディローションとしてなど。他にもコットンパックをしたりクレイやヘナを溶いても、優しく素晴らしい使い心地で敏感肌の方やお子様、お年寄りの方にも安心して使っていただけます。

これらの芳香蒸留水の中でも、ローズウォーターとネロリウォーターは蒸留が困難なことから大変高価ですが、ヴァレデローズは美と健康に意識の高いお客様のために、歴史のあるペルシャ（イラン産）飲用グレードの芳香蒸留水を、無農薬・無添加にこだわって、日本で製品化をしています。
最高品質のネロリウォーターで始めるイドラテラピー。
内側からの美と健康のために、植物のエネルギーを体内に取り入れてみませんか？

ネロリは「天然の鎮静剤」と言われ、心の奥深くまで染みわたる高いリラックス効果が認められています。飲用することで不安を和らげ、喉や胃腸にも穏やかに作用します。
ネロリに含まれる成分には興奮を鎮める働きがあり、自律神経の乱れからくる不眠症や動悸などの精神的な不調の改善にも役立つと言われています。

＊ネロリドール：女性ホルモンを整え、生理不順やPMS、更年期障害の改善に効果があるとされる。
＊ネロール：抗菌作用やストレス緩和、ホルモンバランスを整える。
＊酢酸リナリル：沈痛作用があり、活発になった交感神経をリラックスさせる。

肌への保湿・収れん作用などスキンケア効果も高いため、高級化粧品の原料としても使用されています。
アロマテラピーのパイオニアで世界的に有名なロバート・ティスランドによると、ネロリには皮膚細胞形成促進作用（cytophylactic）があり、肌のターンオーバーを正常化する働きも確認されているそうです。

ネロリの語源は、17世紀のイタリア、ネロラ公国の王妃アンナ・マリアが愛したオレンジの花の香りに由来します。
言い伝えによると、国王が城の周りに自生するビターオレンジの花から精油を抽出し、美しく高貴な香りを妻アンナ・マリアへ愛の贈り物としたとのこと。
アンナ・マリアは、出かける際に自身の皮手袋にその精油の香りを付けていたところ、その香りのよい手袋は「ネロリの手袋」と呼ばれ、ヨーロッパ社交界の貴族を虜にしたことから、ビターオレンジの精油の香りが「ネロリ」と呼ばれるようになったそうです。
数多くの精油がある中で、実在した女性から名付けられた唯一の精油がネロリです。